マッキンゼーの7Sモデルとは
企業には3つのハードな経営資源と4つのソフトな経営資源があるととらえ、それら7つの資源をもとに個々の企業に最適な事業戦略を考えることができるフレームワークです。
戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、システム(System)、スキル(Skills)、スタッフ(Staff)、スタイル(Style)、共通の価値観(Shared Value)の7つのSで構成されるため「マッキンゼーの7Sモデル」と言われます。
それぞれの「S」の説明
- 戦略(Strategy)
企業の優位性を保つための強み、企業の方向性 - 組織構造(Structure)
組織のしくみ(機能的、分権化など) - システム(System)
評価・報酬・採用、意思決定のプロセスなど - スキル(Skills)
組織全体の技術(販売力、技術力など) - スタッフ(Staff)
個々の人材の能力 - スタイル(Style)
社風、組織文化。暗黙の行動規範。 - 共通の価値観(Shared Value)
従業員の価値観、長期の組織目標など
経営者は「7つのS」を変えることで、会社全体を良い方向に導くことが重要となります。
ハードのSとソフトのS
「7つのS」のうち、戦略、組織構造、システムは、「ハードの3S」と呼ばれ、スキル、スタッフ、スタイル、共通の価値観は、「ソフトの4S」と呼ばれます。
経営にとって「ハードの3S」は、改善しやすく、「ソフトの4S」は改善するのに時間がかかります
会社に勤めている方は、経営者が変わった時に、経営方針が変わり、体制が刷新されるということを経験している方はいると思いますが、変わった経営者にとっては、まずは「ハードの3S」を変えて、それに「ソフトの4S」がついてくるかを見ているということです。
今、変えなければいけない「S」
「2025年の崖」と言われるように、現代の企業は、ITシステムが複雑化・老朽化・ブラックボックス化しており、これを2025年までに刷新しないと、国際競争に遅れ、経済が停滞すると言われいます。
つまり、現代の企業が変えなければいけないものは、ハードの3Sの中でもIT技術を活用した「システム」です。
リモートワークを導入したり、コミュニケーションをメールから社内SNSや、チャットを中心に変え、新しい評価制度やプロセスを効率化させながら「ソフトの4S」を改善することが重要となります。
世の中「デジタルトランスフォーメーション」が叫ばれていますが、共通の価値観のもとに人が集まり、システムをデジタル化した企業が生き残るのではないかと思います。
「7つのS」を知り、デジタルな変革を楽しく進めて行きましょう!!
あとがき
マッキンゼーの7Sモデルに関して説明し、新しい組織の長が現われた時、次の2つが行われることについて記載しました。
①方針発表が行われる
②体制変更が行われる
さらに、
③現代の組織にの課題
を記載することで、方針発表会と、体制変更を見て、「あまり変わらない」と感じている現場にいる人も、何が起こっているのか理解いただければと思います。
組織の長に選ばれたら、100日で組織のビジョンを発表し、それに伴う体制変更を行います。
なぜそれをしなければいけないのかというと、組織の長ができる変更が、
ハードのSである「戦略」と「組織構造」だからです。
ここがうまく機能することで、ソフトのSが付いてくるというのが、組織の長に求められることです。
しかし、現代社会では、「システムが老朽化している」ことが大きな課題です。
いくら、「戦略」や「組織構造」を変更しても、パフォーマンスが上がらないのは、システム自体が老朽化していることが原因ですので、システムをアップデートする必要があります。
現代の日本で起こっているのは、「システムの老朽化」です。新しいシステムを導入したり、システムを刷新することで、パフォーマンスが上がりますので、積極的に新しいシステムの導入、刷新を行っていきましょう!!
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