集団浅慮(グループシンク)とは
集団浅慮(グループシンク)とは、集団で何かの合意形成をするに当たって、意見や結論に対して正しいかを適切に判断・評価されることなく、愚かな決定をしてしまうことです。
集団浅慮の状態は、集団で決定された意思や方針の質が、個人で考えたものよりも劣ってしまったり、集団で合意形成をすることによって、かえって不合理な結論や行動を引き出してしまうことがあります。
集団浅慮が発生する組織は、下記です。
1.集団に対する帰属意識が高い
2.外部情報が入らず閉鎖的な状態である
3.リーダーや専門家の存在など特定の人の知識や権力が強い
4.集団が過度のストレスにさらされる
5.決定することに参加者の利害が発生する
日本企業のように、終身雇用制で、権力者の意見が強い組織では、集団浅慮(グループシンク)が起こる可能性があります。
集団を浅慮を防止するには
集団浅慮を避けるためには、
1. リーダーは、メンバーが多様な意見を発言することを奨励する
2. 影響力のある人物の意見を重視せず、ささいな意見も公平に扱う
3.集団を小さな単位に分け、小単位ごとに全体会議に持ち寄る
4.「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」に注目する
5.外部の専門家に議論に加わってもらう
6.あえて批判役のメンバー(もしくは外部の参加者)を作り、反対意見を述べてもらう
特に、多数派の意見に対し、あえて批判や反論をする人物、またはその役割のことを「悪魔の代弁者」といい、あえて「悪魔の代弁者」を置くことでメンバーから率直な意見を引き出し、自由闊達な議論を促すようにすることで、意思決定のプロセスにおいて、様々な角度から検討を加えることで結論の精度が高まります。
広く意見を集める
現代では、少人数な対面ミーティングの場で、あえて反対意見の人を入れて議論するほど時間はありません。オンラインで多くの人を集め、ミーティングを開催し、話し合っているところに、多くの参加者からコメントや質問をもらうことで、ミーティング中に質問に回答したり、自由闊達な議論を促し、様々な角度から検討をすることができます。
具体的には、オンラインミーティング(Teams、Zoomなど)をやりながら、参加者は別のサービス(Slidoなど)に質問を書いたり、投票してもらうなどするやり方が有効です。
参加者は、共感したコメントや、ときには「悪魔の代弁者」となり、どんどん質問を書くことで、自由闊達な議論をすることができるようになります。
オンラインミーティングを利用して広く意見を求め、参加者に、共感者や悪魔の代弁者になってもらい、集団浅慮(グループシンク)を避けましょう!!
あとがき
組織やグループに所属すると、組織としての考えが重視されると思いますが、
低成長な現代社会では、ある意味において、集団浅慮(グループシンク)を引き起こしている
という内容を記事に記載させていただきました。
特に、デジタルトランスフォーメーションによって、デジタル化、効率化による変革が生まれると、
必ずと言って「抵抗勢力」が生まれます。
変革の必要性は感じているが、変わることに対して積極的になれない組織は、
集団浅慮(グループシンク)に陥っている可能性が大きいです。
広く情報を集めて集団浅慮に陥らないようにすることが重要です。
DXが叫ばれてすでに3年以上が経っています。
デジタル化に反対する人はもういないとは思いますが、組織の決定が何か遅れていて、愚かかだなと感じたら、集団浅慮を引き起こしている可能性を疑いましょう!!
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